陸上自衛隊の職種について
オレは普通科しか知らん
陸上自衛隊には15種の職種がある。
オレは普通科という職種だった。昔で言う歩兵で、もっともありふれた兵隊だ。人数もすべての職種の中で最も多い。
それで、前期教育が終わる頃、隊員は進みたい職種に希望を出せる。しかし、最終的にそれを決めるのは中隊長や小隊長なので、希望通りに行かないこともよくある。
人気があったのは需品科や会計科のような、体力的に楽そうな職種である。でも定員が少ないので希望しても行けない隊員が多数である。
逆に人気がないのが普通科である。理由は一番しんどそうだから。しかし、最も陸上自衛隊らしいのが普通科なので、自衛隊にどっぷり浸かりたかったオレは普通科を志望した。反面、まったく希望してなかったのに普通科に配属されて文句を言ってる奴も多かった。
オレは他の職種については知らないが、普通科だからって特別しんどいという事もないと思う。演習とか、しんどい時はしんどいが、それ以外の日は草刈りやったり、武器の手入れや、需品の整備など、それほどきつくなかった。
それと、普通科と一言で言っても、その中でも色々あって、迫撃砲部隊や対戦車部隊もあれば、小火器部隊もあって、その中に、無反動砲、スナイパー、機関銃手、などを扱う人員もいて多種多様である。色々見たりやったりするには普通科が一番じゃないか。
文句を言いながら普通科に配属された奴も普通科が嫌だから辞める、という奴はいなかった。
まあ、新兵の仕事はどの職種でも雑用だろうし、下っ端自衛官としてはどこでも似たようなことをやらされるんじゃないかと思う。