途中で辞める奴

途中で辞めたら大損

下っ端の自衛官は2年契約であるが、2年を待たず退職してしまう奴も少なくない。
まあ、入ってすぐ辞める奴は自衛隊に限らず一般の会社でもいるし、自衛隊の職場環境が特別悪いというわけでもない、かもしれない。
それはともかく、自衛隊を途中で辞める奴で最も多いパターンは「ミスマッチ」ではなかろうか。こんなはずではなかったと言って、いつの間にか辞めてしまうやつがいる。
いつの間にか、というのは、そういう奴にはお見送りの儀式がないからだ。朝礼で「○○2士が辞めた」と短く伝えられるのみである。
これは辞めた本人の事前調査が甘かった面もあるが、自衛隊の募集官にも問題はあると思う。同期の話を聞いていると、甘い文句につられて入隊してきた奴が多い。入隊してから話が違うと言ってる奴は大勢いた。例えば、自衛隊って思ったほどしんどくないよー、ってことを言われたそうな。それもある意味嘘ではないと思う。入隊して1年半も経つとかなり楽になる。しかし、はじめの3ヶ月はかなり辛い。だまされた~、と思うのも無理は無い。

次に、嫌になって辞める、というやつ。ヤンキー系に多かった。高校時代のように面白おかしく過ごすには自衛隊は不向きだろう。

そして、病気やケガで辞める奴も少なくなかった。これは無念のリタイヤである。オレも仲の良かった同期がケガで辞める時は悲しかった。お見送りはあった。

あまり数は多くないが、金銭トラブルで辞めた奴もいる。自衛官って給料以上の金を使ってしまう奴って結構いるし、借金してる奴も多い。

他にやりたいことを見つけたから辞める、という前向きな奴は陸士の中にはいなかったように思う(陸曹にはいた)。

しかし、陸士の場合、2年未満で辞めるのは大損だ。歳を取るほど楽になるし、居心地がよくなる。はじめの3ヶ月間の前期教育中に辞めた奴なんか、自衛隊には辛い思い出しか残らなかっただろうに。もったいない。

入隊したら最低2年間はいないと、元は取れないと思う。できれば4年間いたほうがいいかもしれない。とにかく、はじめの3ヶ月を何としても乗り切ることが大切だと思う。



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