予備自衛官になった

楽しいし、金も貰える

予備自衛官という身分がある。一般人だが、有事の際には招集されて自衛官に復帰することになる。また、年に5日の訓練がある。
現在5万人弱が予備自衛官になっている(即応除く)。
オレもその一人だ。
1年以上勤務して辞める自衛官は希望すれば予備自衛官になれる(一応審査はあったが)。でも任期制の自衛官の場合、予備自衛官を希望する割合は小さい。
大抵の隊員は自衛隊はもう十分と思って辞めていくようだ。中には本当に自衛隊が嫌で嫌で仕方なったと言って辞める人もいる。
でもまあ、オレは辞める時点で自衛隊が嫌いではなかったし、年に5日の訓練ぐらいなら面倒臭くないかなあと思って予備自衛官になった。後述するが金ももらえるし。

聞いた話によると予備自衛官の訓練は、昔はバリバリの戦闘訓練とかやってたらしいが、今ではそんな激しいことはしない。予備自衛官には50代のオッサンもいるので、激しい訓練をすると怪我人が続出するだろう。ヘタをすれば責任問題にもなるので部隊としてはそんなリスクは負いたくないのだろう。
訓練メニューは射撃がメインである。年に一回、小銃を撃てるのはオレも楽しみにしている。それ以外には基本教練、体力測定は毎回ある。その他は、防護マスクの脱着訓練、現在の日本の国防状況の座学、救急救命訓練などがあったと思う。体力的にはきつくない。毎日やったら飽きるだろうが、たまにやるならいい刺激になる。

自衛隊の飯もたまに食べると美味しく感じる。無料で食えるのがいい。あと、駐屯地内の売店をのぞくのも楽しい。たまにおみやげで何か買って帰ったりもする。予備自衛官訓練は年に5日間だけ非日常的な体験ができるので、オレは毎年楽しみにしている。

そして、金がもらえるのも嬉しい。まず、何もしなくても毎月4000円もらえる。訓練に出頭すると一日8100円貰える。年間の合計は9万円ぐらいになる。ちょっとしたお小遣いだ。

もちろん、有事の際には招集に応じる義務がある。東日本大震災の時、極少数の予備自衛官が招集されたが、おそらく余程のことがない限り招集されないと思う。
もし、他国との間に大戦争が起これば自分も戦うことになるかもしれない。一般市民なら逃げるしか無いが、予備自衛官なら戦うことができるのでありがたい。

ところで、近年、一般人にも予備自衛官の門が開かれるようになった。予備自衛官補という制度ができて、自衛官としての経験がない人でも所定の訓練を修了すれば予備自衛官になれるようになった。だから最近は予備自衛官の訓練に行くとやたらフレッシュな人を見かける。聞いてみればやっぱり予備自衛官補上がりの予備自衛官だったりする。通常の予備自衛官だと終わってるオッサンも少なくないなか、予備自衛官補上がりの予備自衛官は真面目で見ていて清々しい。これからも増えていくと良いと思う。



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