部隊に配属されてからの訓練

風呂掃除も訓練といえば訓練かも知れないが…

教育期間中は「仕事=訓練」だったが、部隊では訓練以外の仕事のほうが多かった。
風呂掃除、シーツ洗濯、草刈り、式典準備、警衛(駐屯地の警備)など、戦闘訓練以外の仕事は多い。あと、毎日体力練成の時間もある。
それを考えると、仕事のうち訓練の割合は1/4ぐらいだったような気がする(これはオレが下っ端だったからで、陸曹や幹部になると、この割合は増えると思う)。
しかしまあ、メインの仕事はやはり訓練なので、ここで各種訓練についてまとめてみる。

★射撃訓練
射撃訓練は教育期間中もあったが、部隊でもやる。小銃は撃つのは楽しいが、準備と後片付けが面倒くさい。朝から射撃場に行って準備して、そこで飯を食べて、射撃して、帰ってきて武器の手入れと、車両の清掃と、食器を洗ったりする。
また、小銃だけでなく迫撃砲を実際に撃つ訓練もある。

★演習
自衛隊の演習場で行う大掛かりな戦闘訓練。3ヶ月に1回ぐらいあった。これこそ正に自衛隊の訓練といった感じで、顔に迷彩顔料を塗って、演習林を駆けまわる。演習は数日間にわたって行われ、基本的に野宿。かなり疲れるが、オレは嫌いじゃなかった。

★行軍
40kmほどの距離を武器装備を持って歩く訓練。3ヶ月に1回ぐらいあった。昼間行軍ならいいが、夜間行軍だと地獄。歩きながら寝るという危険な状態になる。体力的にも精神的にも過酷な訓練だった。オレはこれが大の苦手だった。

★災害救助訓練
実際的には自衛隊の任務は戦闘より災害救助になっている。阪神大震災以降は特に力を入れている。自衛隊には災害救助のための道具一式がちゃんとあって、その扱いを習得する訓練も時々やってた。

★その他銃剣道、持久走、ラッパ手、レンジャーなど
選ばれた者だけが参加する訓練も多い。銃剣道や持久走は、部隊間で対抗戦があるので、素質のある奴が集められて特別に訓練する。
ラッパ手は進軍ラッパの吹奏を訓練する。なぜかオレも選ばれてラッパ手となった。結構楽しかった。
レンジャー訓練は超過酷な訓練である。無事レンジャー隊員になれれば、部隊からは勇者扱いされるが、誰にでも参加できるわけではない。当然オレは無理。

まあ、大体こんなところか。今となってはどれもいい思い出である。



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