あの日、あの時…。オレの自衛隊体験談

オレは昔、陸上自衛隊の自衛官だった。
しかし最近では腹も出てきて体力もなくなってきた。かつての面影もない。

あの頃は、腹に贅肉なんて殆どついてなくて腹筋も割れてた。10分や20分走っても息切れしなかったし、今思えば信じられない。

ふと、「あの頃は良かった…」と言いそうになる。

でも実際、自衛隊生活の8割はつらいものだった。はじめの1年に関しては9割だ。良かったわけない。

確かにつらかったのだが、今思い出すと、妙に懐かしい。

強制されて嫌々やらされていたことも多かったが、あの頃はとにかく一生懸命だった。共に苦労した仲間の顔も思い出す。

陳腐な表現かも知れないが、良くも悪くもあの頃はオレの「青春」だった。理不尽で、あり得ないことばかりだったが、あの自衛隊で過ごした2年間は熱かった。
今の暮らしはあの頃に比べると遥かに快適だが、反面、あの頃の熱さはもうない。本当にオレもオッサンになった。

自衛隊を辞めて10年、当時の記憶も薄れつつあるが、年を経て、思い出がうまく整理できた部分もある。
だから、ここに当時の事を書きまとめてみようと思う。それは自分自身のためであるが、自衛隊に興味をもつ皆さんにもきっと役に立つはずだ。だからこうして公開する。
ただし、10年前の話だから今とちょっと事情が異なっていることもあるかもしれない。そこだけはご了承願いたい。



8 Responses to “あの日、あの時…。オレの自衛隊体験談”

  1. ●面白い記事です。 より:

    論理的にありがとうござす。
    文体も素敵です。

    最近話題になっている靖国神社と明治維新は関係が深いと思います。

    そもそも明治維新は近代国家の議会制民主主義への転換期だともおもうのですが、靖国神社の歴史と意義と明治維新の関係も解りやすく記事にしてくてたら嬉しいです。

    • admin より:

      コメントありがとうございます。
      >靖国神社の歴史と意義と明治維新の関係も解りやすく記事にしてくてたら嬉しいです。
      →無学な元2等兵なもので、そのあたりは漠然とした知識しかありません…。ご容赦を(^_^;)。

  2. anonymous より:

    Thanks to Google Chrome’s translator, I read your articles about Japanese Self Defense Force in my language. It’s true that every soldier has similar experience in army or navy or any military services. I serviced Air Force as a sergeant. Maybe it’s weird thing to you but I feel every military service has similarity. When I was private in the Education Command, everything was hard and tough and I wished that every moments must be ended by time flying but now I’m missing these old days.

  3. リサーチャー より:

    初めまして。ネットで元自衛隊員のサポートグループをサーチ中にこのブログにたどり着きました。現在、博士課程の論文調査として元自衛隊員を対象に意識調査を行いたいと考えています。お手数ですが、個人的にメールをさせて頂けないでしょうか。返信お待ちしております。有り難うございます。

  4. これから頑張ろうと思えました。 より:

    すべての記事読ませてもらいました、自分は今自衛官候補生で今は3ヶ月の教育で教育隊に所属しています。

    自分の中に少し「辞めたい。」という気持ちがあったのでこの記事を読ませてもらってもう少し頑張ってみようと思いました。

    • admin より:

      はじめの3ヶ月が一番大変ですが、それを過ぎると少しラクになります。あきらめないで頑張ってください!

  5. takokuro より:

    阪神大震災直前と以降とで、防衛医大での様子が激変したのではないでしょうか?
    直前には、結構、外観に憧れてるナルっぽいオタクが一度、体験してみるというような若者が脱退し、別の職業資格を取って開業するというのに出会ったものですが、どうも、、?阪神大震災以降は、人材確保に迫られてるのか?でも、受験先での父兄や受験生への対応に「あれ?」と、今でも気になってることがありました。。
    一種、捕虜扱いのような印象と、全体主義的な在校生らの姿が気になりました。
    以前の闊達な精神が感じられなく、何かひ弱さ?ひずみを感じたのですが。。?
    いまふりかえると、北鮮の将軍様の軍隊を想像するような?整列して歩く姿って、、たった8人ほどでの移動でも、こういう全体性の姿に神経をすり減らすのだろうかと、昭和期の自衛隊員の姿と随分違うのに驚いたのですが、実際のところはどうですか?
    また、図書室を見学すれば何かしら大学生活の様子でも見えるかしら?と思ったのですが、厳重にカーテンで窓からすら何も見えない様子で、また、トトロの森があるという町や区役所も、昼日中でも、殆ど人が歩いてる気配が無かったことが、不自然に感じたのですが。。
    ひょっとすると?三島由紀夫氏の頃から、すでに芸能界との繋がりが強くなって、その結果、タレントのような若者が入隊し始め、
    ひょっとすると?おかしなことになってしまった?ってことはないでしょうか。。
    芸能界は薬物流通とは切っても切り離せない世界であるということは、
    実は、役に成り切るのに、若返ったり、老化したり、衰弱したりと、
    昔から一種の精神病性と切っても切り離せないということもあるのではないかしら?
    昭和戦前の映画を見てると、今のお芝居と違い、役者さんたちのセリフや言動が、いかにも、やらせっぽく、白々しく聞こえ、それも、一生懸命、素敵に喋ろうとして、抑揚を強くしている、、特に美人女優さんはね。
    でも、自然体の役者さんというと、、美男美女俳優さんというよりも、歌舞伎俳優さんや昔から大阪に住んでたり、特に美男美女とは言えない役者さんであることを思う。。
    おそらく?まず、容貌、容姿があり、彼らに言葉を教える、感情を教える、という中で、薬物が使われて行ったということではないだろうか?
    三島や石原慎太郎らが芸能界に足を突っ込んだというのも、落語界でも三枝さん(文枝師匠)がヌードで話題をとったことも、どうも、、三島由紀夫のナルシズム的に見える特異性で多くの人の注目を必要としてる点など、
    S44頃からの日本の治安と行政に、テロリズムのプロ組織が入り始めた?中で、彼らの当時の日本社会では、到底、理解できない感性を表に出してる点が不思議でした。。
    当時、自衛隊にそう簡単に、盾の会など、作ることが許されてなかったようにも思うのですが、、ドイツ軍服やアイルランド内乱時の軍服のように、スタイリッシュで、芸能界的なシナリオのセンスを強く感じ、それまでの自衛隊のイメージとはあい入れないようにも感じたのですが。。
    私の中では、自衛隊というと、三島事件の真相を明らかにして欲しいのですが。。おそらく、平成になって話題になってるめぐみさん事件も、
    一連のしかも!アジア大陸通じて入って来たとは言わずに、「日本」と名づけられた赤軍派事件とも関連してるように思えます。。
    ここのところが解明されると、、慰安婦問題についても、もっと!現実的な視点で、真相が判断できるようにも思えるのですが。。

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